根性がないほどうまくいく。

From:寺本隆裕 ダイレクト出版
大阪の自宅より、、

「うまくいかないからって、始めたことをスグやめるなんて、ダメだと思いますよ」

昔、メルマガの読者の方から、
こんな指摘をもらったことがあります。

何かの企画を始めたのか、
何かの商品を作ったのか、は忘れましたが、

新しく始めたことの評判が悪かったので、
それをすぐにやめたことがあったのですが、

それに対してメールで指摘をもらったのです。

確かに僕らは子供の頃からずっと、
「最後までがんばれ」とか
「あきらめるな」とか
「始めたことを最後までやり遂げろ!」
と教わって来ました。

途中で投げ出す奴はダメな奴。
辛くても最後までやり遂げる奴がすごいやつ。

そんな風に教育されてきました。

(主人公は最後には「努力」が報われる、
というストーリーを聞かされてきました)

今回僕がもらった指摘も、
恐らくこういった哲学からくるものです。

しかし実際、ビジネスの現場においては、
特に、マーケティングにおいては、

「スグやめる」

という感覚は、めちゃめちゃ重要なことなのです。

商品が売れるか売れないか?
お客さんが喜んでくれるかくれないか?

マーケティングの世界は「成果」「結果」が全て。
そこに至る努力や根性、プロセスは、お客さんにとっては関係のない話。

例えば、毎日ほとんど寝ずに商品の開発に取り組んだからといって、
お客さんに必要とされていないものは価値のないもの。

一方、その辺で拾ったような商品であっても、
お客さんが大喜びしてくれるものは価値のあるもの。

僕だって、数時間で書いたセールスレターが大ヒットすることもあれば、
3週間かけて満を持してリリースしたセールスレターが
大コケすることもあります。

「全ては、お客さんにとってどうか」ということ。

そして、お客さんに「ウケる」かどうかは、
いくらマーケティングのノウハウを勉強しても訓練しても時間をかけてリサーチしても、

実際にお客さんに聞いてみる以上に、実際にテストして反応を試してみる以上に、
正確にそれを知る方法はありません。

だから、「やり遂げる」よりも重要なことは、

・できるだけ早く
・できるだけリスク少なく
・できるだけたくさんのアイディアを

テストすることなのです。

そして、うまくいかなければすぐにやめること。
「うまくいかなければすぐにやめられるようにしておくこと。」です。

油田開発をするときは、ひとつの油田を掘り当てるために、
大量の穴を開けるそうです。

穴を開ける。

原油が出ない。

また次の穴を開ける。

出ない。

・・・・

ということを繰り返しながら掘り当てていくのですが、

重要なことは、
「その穴からは原油が出ない、ということをできるだけ早く知ること」。

そうやって早く失敗して「次」に進むことにより、
成功の確率が上がっていくわけです。

マーケティング企画でも同じ事。

すべての企画がうまくいくなんてことがありえない以上、
企画をうまく行かせる方法はひとつしかありません。それは、

できるだけ「数」を打つことです。
できるだけ素早く、「その方法じゃうまくいかない」ということを知ることです。

損失を最小限にしながらテストをする。
失敗したらその経験を次に活かし、また新しくテストをする。

そして、うまくいく兆しを見つけたら、
そこを最大限に伸ばしていく。

これが、マーケティング成功の秘訣です。

やってみて、うまくいかないものに、
無駄にこだわったり、「根性」を見せることに意味はありません。


ダイレクト出版

PS

「全ては、お客さんにとってどうか」「小さくテストする」といった
ダイレクト・レスポンスマーケティングの基礎を学ぶなら、
これがいいですよ。

http://www.theresponse.jp/im101/


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  1. 坂井 真 さん: 2012年05月14日 17:49

    寺本 隆裕 さま

    おはようございます。
    お世話になっています、坂井と申します。

    「根性がないほどうまくいく。」を拝読し、
    コメント投稿させていただきました。

    >「うまくいかないからって、始めたことをスグやめるなんて、
    >ダメだと思いますよ」

    上記は、一理あると思います。
    しかし

    >「スグやめる」

    というのも有りだと思います。

    >重要なことは、
    >「その穴からは原油が出ない、ということをできるだけ早く知ること」。

    これは、「判断」の事を仰られているのだと思います。
    穴を掘る目的は、「油田を掘り当てる事」だと思います。
    なので、「原油が出る事」を期待して穴を掘る訳です。

    原油、油田に限らず、何事も、やれば良い、惰性で続ければ良い
    という事では無いと思うので、
    「どこまでやるか」という「判断」が大切になってくると思います。
    的確な「判断」の結果、「早い」か「充分な時間をかける」かは別として
    「ここまで」という線が決められるのだと思います。

    「努力」や「根性」も考え方次第で、
    それらが必要ないという事では無いと思います。

    また、無駄かどうかは別として、「こだわり」は
    私は大切だと思い、
    5月2日(水)に増田さんがお伝えされていた【限定性、希少性】、
    特色や、ポイントにつながるものだと思います。

    昨年、寺本さんが「 成約率を「下げる」方法(その1~9) 」を
    配信されていて、
    その8で、
     「参考になるかはわからんが、始めたからにはやめられない。
      成約率を「下げる」9の方法も、いよいよ「8」まで来ました。(よかった。101の方法、とかにしなくて・・・)」
    また、その9で、
     「途中でやめようかと思ったこともありました。」
    という胸中をお伝してくださっています。

    そういう葛藤?を抱えながらも、その9(完結編)までやり抜いた寺本さんの
    「姿勢」がいいなと素直に思い、
    私は、そういう寺本さんの「姿勢」を今も大切に、
    いろいろな事に相対しています。

       平成24年 5月 4日(金) – 執筆
          坂井 真

    ※投稿 – 平成24年 5月14日(月)。

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