コピー ≠ セールスレター

今、とある本の監訳に携わっています。

FROM:寺本隆裕

タイトルから、最初はコピーライティングの本だと思って監訳を進めていたんですが、実際は少し違いました。どちらかというと、売れるウェブサイトの作り方、みたいな感じでした。

いわゆる、「セールスレターの書き方」のような本ではありませんが、インターネットのコピーを書きたい人。自分のサイトを作って儲けたい人は、コピーライティングの前にこの本で知識をつけておくと発想が広がると思います。本になるのにはもう少し時間がかかりそうですが、楽しみにしておいてください。

コピー ≠ セールスレター

この本はアメリカではかなり有名なフリーランスのコピーライターが書いたもの。彼は元々オフラインのコピー(ダイレクトメールとか)を書いていたのですが、最近はインターネットの仕事がかなり多くなってきているようです。

で、僕らのように、いわゆる「コピーライティング」という分野を学んでいる人たちは、コピーと言えばどちらかというと長文のセールスレターみたいなものをイメージすると思います。でもこの本を読めば、「コピー」や「コピーライター」の活躍の場は、もっともっと広いという事がわかります。

僕らが普段、グーグルで何かを検索して目にするホームページのほとんどは、1ページ物のセールスレター型のサイトではありません(まぁ、このブログのメンバーはセールスレター型のページをよく見るかもしれませんけどね・・・)。どちらかというと、リンクがいくつもついていたり、メニューがあったり。普通、1ページものではなく、ページは複数あるのが当たり前です。

「料金について」「品質について」「FAQ」「会場案内」などのページが別にあったりします。

もし「コピーライターの活躍の場って、いわゆる情報商材みたいなセールスレターをがんがん使うようなニッチだけなんじゃないだろうか・・・」と思った事があるのだとしたら、それは全然違います。

顧客を獲得して売上を上げる目的のウェブサイト全てが、我々コピーライターの活躍の場です。実際、物販やサービスの販売、病院やお店など、情報以外を売っているマーケットの方が、圧倒的に大きいです。

そしてこれらのマーケットは、我々がいるようなコミュニティで使っているような高度なマーケティング、洗練されたコピーはほとんどの場合必要ありません。少し、知っているだけでものすごいアドバンテージになります。

インターネットのコピーを書くときに考えるべき事とは?

本の内容を少しシェアしましょう。
インターネットのコピーを書くときに考えるべき事とは何でしょうか?それは、

目的。
そのサイトに訪れた人が達成したい目的です。

見込み客は何らかの目的があってインターネットサーフィンをしています。我々コピーライターは、その彼らの目的を理解する必要があります。

目的を理解したなら、そのサイトが一番最初にやるべき事は何か?それは、あなたのサイトで、見込み客の目的が達成できるという事をわからせる事です。彼らに、あなたのサイトに滞在しなければならない理由を示す事です。

あなたのサイトの訪問者が誰で、どんな心理状態でサイトに来ていて、何を求めているのか?それをまずは、よく知っておく必要があります。これは実はめちゃくちゃ重要な要素。これは基本的だけど忘れられがちな要素でもあります。例えば、、、

フロントエンドのコピーとバックエンドのコピーの違い

フロントエンドのコピーとバックエンドのコピーは全くもって違います。なぜなら、そのコピーを読む人の心理状態が全く違うからです。フロントエンドのコピーとは、あなたのことをまだ全く知らない人に向けて書くコピー。バックエンドのコピーとは、あなたのことを知っている人に向けて書くコピー。単純に言うとこういう「売り手に対する信頼性」という違いがあります。

よくあるのは、自分が書こうとしているのは新規顧客獲得のためのフロントエンドのコピーであるにもかかわらず、自分に届いたバックエンドのコピーをそのままパクってコピーを書いてしまうケース。更に言うと、広告のために見込み客獲得用のコピーを書こうとしているのに、どこかで見つけたバックエンドのコピーをパクってしまうケースもあります。

例えば広告の反応が悪い。。。売れてるコピーをまねてるはずなのに・・・。
PPCの反応が悪い。。。あのサイトはこのコピーで上手くいっているのに・・・。

なんて事があるなら、これはひょっとすると、元にしているコピーが適切じゃないか、使い方が間違っているのかもしれません。一般的に、フロントエンドのコピーはバックエンドよりもはるかに難しいのです。

もう一つ、、

雑誌広告 VS インターネットの検索広告

雑誌の中に挟まっている広告。これらは、問題の解決策を積極的に探している人が読む広告ではありません。例えば女性週刊誌の中にあるダイエットの広告。この雑誌を買う人は女性週刊誌の中に書いてある芸能人のスキャンダルが読みたいのであって、「やせるためにはどうすればいいか?」ということを解決しようとしてその雑誌を読んでいるのではありません。(ヒント:アドワーズのコンテンツマッチは、この雑誌広告と同じ考え方)。

方やインターネットの検索広告。「ダイエット 方法」とグーグルにタイプする人は、モロ、ダイエットの方法を探している積極的な人たちです。

つまり、そのコピーを読むときの心理状態が、全くもってちがうわけです。明らかに、「検索」している人に向けて書くコピーの方が簡単だし、成約率も高くなります。

その「検索」型のコピーを雑誌広告に載せても、反応は薄いでしょう。雑誌型広告に載せる場合のコピーで必要なのは、まずは、「雑誌のコンテンツ」を読んでいる人の頭に強烈に割り込めるような、強烈なヘッドラインで広告に引き込むことです。広告を読ませて眠っていた欲求を刺激して、行動させるのです。

この話はちょっと長くなってしまうのでまたWEBセミナーかなにかで続きは話したいと思うのですが、

「どんな心理状態の誰に向けてコピーを書くのか?」

という事を忘れないようにしましょう。

寺本隆裕

PS
これ、レスポンスコピーの商品ラインナップに追加しました。アメリカではずっと売れてるベストセラー商品です。テンプレートを使うときには、ぜひ、今日の記事の内容を思い出しながら使ってください。

http://www.theresponse.jp/yanik/


Facebookにコメント

  1. 橘高哲朗 さん: 2010年05月25日 21:11

    コピーライティングを勉強すればするほど、
    その核心のスキルはコミュニケーションスキルなんだな、
    という思いを強くします。

    「相手の立場を理解する」
    「相手の望むものを理解する」
    「相手が本当に必要としているものを理解する」

    これは正に、私たちが毎日誰かとコミュニケーションする時に
    その質を決めている要素ですよね。
    つくづくコピーライティングは上っ面の知識では
    上達しないんだろうな、という気がします。
    もっとも、だからこそコピーライティングは奥が深くて
    おもしろい、と思うわけですが。

  2. ながた さん: 2010年05月25日 17:56

    相手の心理を理解したうえで、物事を進める。確かに欲している相手に、違うものを出しても意味が無いですもんね

  3. TakayukiSaito さん: 2010年05月24日 12:12

    コピーライティングのテクニックと言えば
    すぐに文法的な話や気の利いた言葉遣いに
    目が行きがちだが、僕は個人的に、
    コピーライティングの能力は『想像力』
    がかなり大きなウエイトを占めると
    思っている。

    対面での販売をするのならリアルに状況の
    把握が出来るが、ネット上ではあくまで
    想像の世界でアプローチしなければならない。

    ということは、お客さんの心理状態、環境、
    購入に対する気持ちの成熟度、年齢、性別、
    タイプなどを想像出来なければ適切なコピーは
    書けないということ。

    適切なタイミングで適切なことを言う。

    結果として・・・
    『どう言うかではなく何を言うかが重要』
    というデビットオグルビーの言葉が思い浮かぶ。

    想像力を働かせることで、
    ”何を言うか”を正しくセレクト出来るのでは
    ないだろうか。

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